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2011年11月30日

ScanSnap fi-5110EOX→fi-S1500 比較レビュー

fi-5110EOXは2004年ごろ発売されたスキャンスナップ。今年で7年ということで、修理用部品の手配などが難しくなる時期の製品です。
とはいえスキャンの性能は悪くなく、今までずっと使っていたんですが、CCDがライン抜けしたようで、新機種検討しだした次第。

まずは5110EOXの直近の新機種、S500/S510。こちらは5110EOXをより使いやすくしたモデルで、目立つ新機能は特にありませんが、5110EOXで時々あった「スキャン時に紙が斜めになってしまう」問題を改善するために、紙の挿入口の左右にある給紙ガイドが紙面の上部まで届くように、長くなっています。現行機種との違いは最新のiPad/iPhone連携などが使えない、スキャン速度が5110EOXと変化がないことなど。

次に現行機種のS1500。こちらは性能から抜本的に改善がみられるモデルで、スキャン速度が非常に速くなっています。2009年頃からパーソナル向けドキュメントスキャナが各社から出るようになり、速度としてはその時期に発表されたスキャナと同程度ではあるんですが、ドキュメントスキャナのノウハウから来る画質や認識性能は他社より頭ひとつ以上抜きん出ている印象です。またiPad/iPhone連携機能がついにサポートされ、iPad等に専用アプリを入れてPCを設定すると、iPad等に素早く保存ができるという機能がつきました。今まではDropboxやメール添付などの方法でする必要があったんですが、速度が遅く実用的ではありませんでした。あと地味なところですが、グレースケール読み込みがサポートされました。モノクロの図版に強くなっているはずです。

「体験自炊」で使うならS510でも十分だと思ったんですが、今回はばりばり読み込んでもらう予定なのでS1500のアウトレット品にしました。Amazonでもだいたい3万円前後。Adobe Acrobatが付いていてこの値段は破格ですね。


というわけで、5110EOX→S1500の比較レビューを。

1)速い
2)給紙枚数は減った
3)カラー自動判別に難あり?
満足度)★★★★☆

(1)については看板の通り、1枚あたり3秒でスキャンできるという読み取り速度だけでなく、次ページを読み取るまでの「間」も最小化されているようです。ただ用紙の自動回転やカラー自動判別などの負担がかかる設定をしていると、PCの性能がネックになって間があいてしまうことがありました。調べてみるとScanSnap Managerはシングルスレッドのようで、マルチコアを活かせないようですので、これは今後に期待したいところです。
(2)は公式には50枚同時に給紙トレイに差せるということになっていますが、実際させる枚数が5110EOXでは文庫本1冊(約100枚200ページ)いけたのですが、S1500では同じ量で読み込みがうまくいかないことがあります。文庫1冊が1回で行けると自動処理が楽なのでよかったのですが、ここは少し期待はずれだった部分です。スキャンが速いだけに、気がつくと残りの紙を入れ忘れて最初からやり直しになったり(- -;
(3)は少し気になります。少し黄変した文庫本など、いままでは白黒と判断されていたものがページによっては時折カラー認識されてしまって、ページごとに黄色かったり白黒だったりと少し電子読書体験に影響しそうな問題がありました。グレースケールがサポートされた関係もあるかもしれませんが、これもソフトウェアの成熟が必要かもしれません。

とまあ、まだ発展途上中の感覚もありますが、スキャン速度などのハードウェアは現在最高なのでソフトのアップデートを楽しみながら長く使える機種だと思います。ちなみに、おすすめ読取設定はスーパーファイン・白紙スキップしない・カラー自動判別です。紙の色を誤認識してしまう本は限られているので、誤認識される時のために白黒やグレーの設定を作っておくと便利です。

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