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2008年6月13日

SSDが不安ないちばんの理由

それは、故障に対する感覚の違いです。

記憶媒体は実際に情報を記憶する部分(メディア)とそれをコントロールする機能(コントローラ)に分かれています。
この両者が2つに分解するものをリムーバブルディスク、分離不能なものを固定ディスク(Fixed disk)といいます。(たとえば、DVDやCDはメディアとコントローラが分離しているのでリムーバブル。ハードディスクは固定ディスク)

故障について考えると、HDDはメディア表面に問題があって書き込めない場所があった場合、コントローラが自動的にその場所を使わないように動作を変えることができるようになっています。なので、HDDのメディアに問題が起こっても、明確に「使えない場所」が区別されているので、いきなりデータが消えるということは少ないのです。しかも、HDDが起動したときに、ドライブの各所を点検して、「大丈夫だ」「故障しそうだ」というレポートを毎回実行しているので、「もうすぐ故障しそうだ」ということまでわかってしまうわけです。

ではSSDでは?SSDのメディアはメモリチップになるわけですが、SSDは一つの区画の寿命が数万回くらいといわれていて、それを超えると情報が保持できなくなる→壊れるという特性をもっているそうです。
このような制約を避けるために、ウェアレベリングという、書き込みを分散させて、特定の場所に書き込みが集中しないような仕組みが開発中なのだそうです。

でも、ウェアレベリングでは安心できないんです。

壊れないように書き込みます。
でも壊れたら?
あるサイトでは、某有名メーカのUSBメモリの中の情報がいかに壊れるのかということについて実験をしていました。JPEGファイルに横筋が入る・途中で灰色になる、Z圧縮されたファイルが復元できなくなる、ファイルが消える、ディスクがよめなくなる、というようなトラブルがありました。
つまり、メモリの領域は壊れていてもコントローラはそれを認識していない、といえると思います。「保存したと表示されたのに、保存されていない」のは、想像もしたくない大問題です。

HDDは壊れる前に「壊れそう」というシグナルを出しますが、SSDはそのシグナルを出すこともありません。
つまり、SSDは(フラッシュメモリは)壊れやすい装置なのにもかかわらず、故障に対してあまりに無防備だということなのです。

HDDだって、出始めの頃はよくクラッシュしました。
その時代から見れば、iPodのような機械に入るなんて信じられないことでした。
だから、昔の人は今のモバイルPCに入っているHDDに対して不安かもしれません。
SSDも同じことで、僕はまだ不安なのですが、
きっと未来の若者は、SSDを怖がる人に対して歳を感じるのでしょう。

でも、いつの時代もデータは大事でしょう。
SSDは壊れても大丈夫だという根拠が隠蔽されない、よいSSD文化が醸成されることを祈っています。

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