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2010年10月1日

Foveonの得意/不得意

フォビオンとベイヤーについて話せば、フォビオンの得意な場面とベイヤーの得意な場面とが一番の関心事。

偽色がないというのがフォビオンのいいところだけど、ベイヤーで偽色が出るのは色の対比があるところで出るわけで、いつでも出るわけじゃない。ぼかしたベージュの背景に同系色の被写体を写すときなんかはほとんど気にならないはず。ほとんどの広告写真とかには、フォビオンは不必要なのかもしれない。
ごちゃっとしたもの(ビルとか)を撮るとフォビオンは強い。とにかくそのまま写ってくれる。山を撮ったはずが山肌や木々まで写ってしまった、というような。出る絵の素直さもあって、フィルムカメラを思い出させてくれる。もうちょっと解像度が必要だけど、DP1のレンズはそれを補うには十分な性能がある(ときがある)。

でも、フォビオンの強さはそのくらいかもしれない。ベイヤーのほうが解像度は高いし、色再現性も高いからプロ向けにはほぼベイヤーの勝ち。同じベイヤーセンサーの機種のバリエーションもたくさんあるけどフォビオンは1種しかないので話題が偏る。ネットで探してみたら「フォビ厨」なんて言葉ができていたが、そこまでこだわる価値のあるセンサーかと聞かれればNOだろう。1/2.7くらいのフォビオンの入ったカメラの悲惨な評価もあることだし、DP1があれだけのヒットを出せたのは、あのセンサーサイズとレンズ、そしてサイズの制約があって、「フォビオン」(DP1の代名詞)なんだなあ、と思う次第。だからDP1の描画力はすごい、というのは、フォビオンがすごいってだけじゃない。
「GR」デジタルがAPSサイズのセンサーじゃないのはなあ…というのは願ってはいけないんだろうか。

ううん、なんか当たり前の話をしてる。

APS-Cサイズのセンサーのコンデジを評価するときは、レンズ(明るさと焦点距離、ゆがみとサイズ)が大事ですね。単焦点になるのは当然として、F2クラスのレンズに35mmか50mmくらいのレンズがついてたらフォビオンだろうがベイヤーだろうがすごいカメラになるよね、ってこれも当たり前の話か。

ってそれがDP2でしたっていうのも周知の事実でした。ごめん。

それにしてもリコーの昔のCCDの品質は悪かったなー。リコーってだけで買いたくなかった時期もあったもん。でもあの問題自体、ベイヤーCCDの写りがのっぺりしていく前兆だったのかもしれないなーと思ったり。(あれが「のっぺりさを極力抑えた極小CCD画質」の限界なのかもしれない、ということ)

そういえば、DP1は初めて現像の楽しさを教えてくれたカメラでもあります。明るい方の情報量が多いらしく、一見白飛びしているように見える写真でもかなり頑張って色が復元されてきます。JPEGで撮影することを前提にしたカメラではできなかった楽しさです。写真を現像するといいながら自分の気に入った写真だけを記憶に焼き付けていく…現像は手間だと皆さん言いますが、基本連写のできないDP1にはさほど手間ではありませんでした。

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